鞄工房 山本さんの広報中嶋さんにお話を伺いました。
「1935年、先代である現社長の父が、出身地である奈良から大阪に出て、兄と共に鞄製造業を始めました。創業当初から、学生鞄を専門に製造していたのですが、当時は革は配給制で、手に入りにくく、思うような鞄を作ることが出来ませんでした。
その後、奈良に戻り、安定して革を入手できるようになってから、革製品も手がけるようになりました。ランドセル専業となったのは昭和42年のことです。
当社のランドセルの一番の特徴は、天然の革を使用していること。人工素材のほうが加工しやすくて安価で、今や市場の8割が人工素材に切り替えている状況です。とはいえ、丈夫で生きた革の風合いが感じられる天然の革は、6年間も使用するランドセルに向いており、革製のランドセルへのニーズは、依然として存在しています。
これから、ランドセル業界は「安価な既製品」「オーダーメイドのしっかりしたもの」の二極化が進んでいくでしょう。私たちは、お客様が6年間使用するということを考慮し、ニーズを掴みながら、常に製品の改良を進めていきたいです」
なら国際映画祭への想い
奈良は、かつて都があった歴史のある土地。そこで新しいエネルギーを持つ作品が展開されて、奈良の人々が新しいものに触れる、とても良い機会だと思います。
奈良に住んでいると、意外とその良さが見えないかもしれません。外から来た人に、それを教えていただくことも多いで、大きな可能性のあるイベントになるのではないでしょうか。
映画の力で、新しい奈良の魅力を、再発見できるような場を作っていただきたいですね。